Q&A
よくある質問

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太陽光発電所にメンテナンスは必要ですか?

必要です。
発電所の機器や発電所全体のメンテナンスすることで発電量を維持したり機器のトラブルを回避できることが多くあります。
パネルの汚れだけで発電量が10%以上も減少することもあります。
パネルだけでなく雑草が伸びてパネルに影を落とすことでも発電量の低下を招きます。
発電量の低下だけでなくホットスポット現象により機器のトラブルが起こり出火することもあります。
20年間という長い期間良好な発電所を維持するにはメンテナンスが必要不可欠と考えられます。

ホットスポット現象とはどのようなものですか?

太陽光発電システムのパネル部分には駆動部分というものがないため、基本的にメンテナンスの必要はありません。
しかし、太陽光パネルの一部分が落ち葉や鳥のフンなどの付着物の影により、長期間発電できない状況が続くことで発熱してしまう現象のことです。
太陽光パネルの発電する部分は太陽電池モジュールと呼ばれセルという小さな半導体の集合体です。セルは電極でつながっており発電された電気はセルの中にある電線を通って流れることになります。
セルの中を流れている電気が鳥の糞や小石による破損など何らかの原因で流れにくくなると、抵抗が大きくなって電気が流れにくくなります。
流れにくくなった電気は電流を熱に変換して放射し、それがホットスポットを生むことになるのです。
ホットスポットにより熱を帯びたセルはやがて焼けてしまい、モジュールが正常に動かなくなり出火することもあります。

太陽電池モジュールの汚れによる発電量への影響はありますか?

ごみやほこり等が太陽電池モジュールの表面に付けば、発電量は数%程度ダウンすることもあります。
日本の場合、定期的な降雨や風で洗い流され、ほぼ元の能力に回復すると言われています。
一般の住宅地区ではごみやほこりなどの汚れは降雨で流されますので、安全の面からも屋根に登って日常的な掃除をする必要は殆どありません。
ただし、交通量の多い道路の隣接地域等では油性浮遊物が付着し、降雨だけでは流されない場合もあります。
平均的な都市部で汚れによる出力低下はおよそ5%以下です。

自然災害に対する対策はありますか?

風・台風:屋根への太陽電池モジュールの取り付け強度はJIS C 8955(※1)にもとづき荷重を計算し、風などの荷重に耐えるように設計されています。
雪害:メーカーより積雪量に応じた太陽電池モジュールや架台、推奨傾斜角度が用意されており、また、積雪量による地域制限が設けられている場合もあります。
落雪により周辺の器物等に損傷を与える恐れがある場合は、雪止めの処置等の適切な対策が必要となります。

  雹(ひょう):太陽電池モジュールのガラス面はJIS規格(※2)に適合した強化ガラスを使用しており、雹で割れることはまずありません。

雷:太陽光発電システムとしての落雷対策は、回路内に一定性能のサージアブソーバ(避雷素子)等を設置して誘導雷対策を行い、被害を食い止める策をとっています。
太陽電池モジュールが直接落雷を受けたという事例は極めて稀であり、一般住宅の屋外に設置されている他の電気機器と同様で太陽電池モジュールが特に落雷を受け易いということはありません。

(※1):太陽電池アレイ用支持物設計標準
(※2)JIS C 8917(結晶系太陽電池モジュールの環境試験方法及び耐久試験方法)では1mの高さから227g直径38mmの鋼球を落下させて、これに耐えることと規定されています。

太陽光発電パネルの陰の影響はありますか?

太陽電池モジュールにはなるべく陰が掛からないようにすることが重要です。
太陽電池モジュールに陰がかかる場合の影響と対応の一例を示します。

1. 薄い陰(山、ビル、樹木、電柱、TVアンテナ等)が太陽電池モジュールに掛かった場合、発電量は低下しますが、周囲からの散乱光によりある程度の発電は行ないます。
2. 落ち葉など不透明な物体が太陽電池モジュールの表面に貼りついた場合、その物体の陰による発電量の低下以上に太陽電池の発電量は低下します。
長期間その状態が続くと、光の遮蔽された部分の太陽電池モジュールのセルが高温となって特性が低下する「ホットスポット現象」が発生する場合もあります。
通常は太陽電池モジュールの内部にバイパスダイオードが取り付けられていますので、この現象の発生が回避する方策が採られています。